【付加価値】

1 生産過程で新たに加えられた価値。一定期間の総生産額から原材料費・燃料費などと減価償却費を差し引いたもので、人件費・利子・利潤の合計になる。

2 ある商品やサービスなどに付け加えられた、他にはない独自の価値。
例「付加価値を付けて売る」
(デジタル大辞泉より)

 

 

生産過程で新たに加えられた価値を付加価値とするならば、生地をカーテンにするという加工自体が生産における付加価値なのでしょう。

ですがそれは縫製工場として当然のこと。

 

私が考えたい付加価値は2の

【他にはない独自の価値】のことです。

この「付加価値」というのはビジネスを構築していく上で常に考えていくべき要素です。

 

情報が簡単に手に入り、表面のみの良質さは見抜かれる時代。

世の中に必要とされないものは振るい落とされ、より良きものだけが生き残る今の時代。

必要とされる価値をどれだけ敏感に察知してスマートに提供できるかが重要なのです。

 

オーダーカーテンはメーカー縫製の仕様に準じなければなりません。

ご注文通りの商品を正確にお仕上げするのが縫製工場の仕事です。

もし頼まれてもいないのにオーダーカーテンの裾にフリンジをつけたとしたら?

それは付加価値どころかクレームです。

 

求められていない価値を付けても意味がないのです。

 

 

3年ほど前でしょうか。

大きな案件がありました。

高級ホテルのカーテンをさせていただきました。

ご担当の方3名がご足労下さりパースやレールの写真など現地の資料を確認しながら打ち合わせをしました。

そうして図面上で出来上がったこのホテルのためだけの特殊仕様。

 

イメージではうまくいくはずですが、実際仕上がりがうまくいくのかどうか、緊張感でいっぱいでした。

まず試作を作成してお送りし、O.K.をいただいたのでそこから何百窓というカーテンの加工に入りました。

もちろんデイリーのオーダー分もありますから、このホテルの特殊仕様は何日にも分けて仕上げます。

 

私は現場に入れば商品の進み具合が確認できます。不具合はないか、仕上げ予定に対しての進捗はどうか。

全て自分の目で確認ができます。

 

でもね、この案件の担当者さんと別件で電話していた時に

『例のカーテンはどんな状況ですか』と一言聞かれ、

ハッと気づいたのです。

 

そうか。

きっと順調だろう…と思いながらも、手元に届くまでは四六時中気にしておられるのかもしれない、と。

 

すぐに私は現場に流れる商品の写真を撮り、今の時点での進捗が順調であることをメールでご報告しました。

現時点でこれくらいの窓数を畳んでいるから、納品までにお日にちがあるものは少し畳みジワが入るかもしれません、シワが入りにくいようにこのような工夫をしていますが、といった納品後を視野に入れた私の推測などもお伝えしました。

 

担当の方からは『安心しました。納品を楽しみにしています。』と言っていただき、それからも出荷までにメールで細かい部分のやり取りをしました。

納品時、懸念していた畳みシワも若干出てしまいましたが、前もって状況をシェアさせていただいた為、すぐに対処法を一緒に検討させていただくことができました。

 

もちろん出荷するカーテン全てにそのような対応はできません。

 

順調だろうか?と気にかけられるような商品の情報を、察知してご報告させていただく。

これは私がオーダーに対してつける付加価値です。

 

直接商品のクオリティがあがったり、直接価値が生まれたりするものではありません。

オーダーに対しての【見える安心】を付加価値としてご提供させていただくのです。

 

そして私がこの付加価値をつけられるのは、

縫製のクオリティのおかげ。

 

現場の力って本当にすごいから。

どんなに発注が重なって出荷量が増える日でも、確実、且つクオリティを落とさずに仕上げてくれる現場のメンバー。

おかげで私は自信をもって

『お任せください!』と言えます。

 

現場の縫製力を最大限に生かせるようなパイプ役、見える安心・心遣いを提供できるアドバイザーでいたいと思います。

 

 

 

 

さて、明日はオーダーカーテンと既成カーテンの違いをお話します。

オンリーワンのカーテンの魅力とは何でしょう。

 

それでは今日もよい一日をお過ごしくださいね(*^^*)

 

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